     | 第4回 電子測位装置(GPS)について |  |
   | 「2002年7月1日に発効する改正SOLAS第・章(以後 改正SOLAS という)」の中の「航海機器等の搭載要件」について順次解説していますが,今回で4回目になりました。この情報は,マリンフォネットがこれまで収集したものにより構成されていますが,各国内での適用に関しては,別途関係各国の情報を参照されるようお願いいたします。今回は, 電子測位装置(GPS) に関してお話しします。第19規則の解説です。
●電子測位装置の搭載要件 最初に注意しなければならないことは,本規則が 現存船にも適用される と言うことです。搭載を要求される範囲は「サイズに関係ない全船舶」が対象となっていますが,150GT未満の船舶や国際航海に従事しない500GT未満の船舶については「各国の判断に任されている」ので,最終的には各国で決定される適用範囲に従う必要があります。
それでは, 日本国内の対応 はどのようになるのでしょうか。国内の基本姿勢としては「原則改正SOLAS通り」と言うことのようですが,そうなると全船舶に対して適用となってしまいます。しかし,平水船など特に義務化が必要と思われない船舶に対しては,その事情を考慮して適用が除外される可能性が大です。最終的には,立法を待たなければなりませんが,その適用範囲は次のような内容であると予想できます。 −国際航海に従事する旅客船 は全て適用 −国際航海に従事する20トン以上の貨物船・漁船 は適用 −国際航海に従事しない20トン以上の旅客船・貨物船 は適用 (但し500トン未満の平水船は非適用) −20トン以上の全ての漁船 は適用 (但し国際航海に従事しない500トン未満1種漁船は非適用)
●適用時期はいつか 新造船に対しては,2002年7月1日ですが, 現存船は2002年7月1日以降の最初の船舶検査日 までに設置されることが義務づけられます。このとき,現存船に対しては,方向探知器の設置義務が解除される見込みです。
●ところで「電子測位装置」とは何を指すのか? 改正SOLASでは,電子測位装置を次のように定めています。 −航海中常時使用できること −位置が自動更新されること この条件に合致するものでは,GPSとロランCとが一般的です。但し,ロランCは利用海域が限定されるため,サービスエリア外では適当な航法装置とは認められないでしょう。現状では,価格も手ごろなGPS,それもバックアップを含めて2台装備が一般的となっています。
◆疑問点:現存船に既に設置されているGPSは有効か? 現在設置されているGPSが,IMOの要求性能に合致したものであれば問題はありませんが,そうでない場合には少々やっかいなことになるかも知れません。
現存船への適用は改正SOLASで規定されるので,その性能要件も改正SOLASに則ると考えることが自然です。しかし,そのように考えると全て型式承認を取得したものでなければ認められないことになるため,ほとんどが換装を余儀なくされます。このような事態を回避するため, 各国主官庁は現状機器でもOKという通達を出すのではないかと期待 されています。日本国内では,既存設備に対し,検査時に動作確認をすることで引き続きの使用が認められることになると思います。
なお,日本国内でも既存設備がその検査を通るかどうかが心配されることではありますが,まだ法制化もできていない現在,それをメーカーに問い合わせても確かな回答は得られない場合があるということをよくご理解下さい。
マリンフォネット は,GPSによる位置情報を定期的に自動で陸上に送り,船舶の運航管理にそれを役立てるお手伝いをしています。
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